小説『絵師の魂 渓齋英泉』が文庫に。
リリシズムを魂に宿しながら、エロチシズムを描いた絵師の葛藤。

私にとって、ことのほか思い入れの強い作品のひとつ『絵師の魂 渓齋英泉』が草思社文庫に入ります。
渓齋英泉は、文化文政期に個性的で退廃的な美人画と、史上最多ともいわれる春画をものした浮世絵師。世俗と自我のはざまでのたうつ、表現者としての英泉の心根を描きました。
葛飾北斎や曲亭馬琴、為永春水らもにぎにぎしく登場し、英泉の半生と江戸文化繚乱期を彩ります。
デビュー作『果てなき渇望』にも匹敵する主人公の渇望と葛藤をご堪能ください。
文庫化に際しては「文庫のためのあとがき」だけでなく、浮世絵専門の太田記念美術館で主幹学芸員をつとめる日比野健司氏による「解説」も増補。読みでがある文庫になりました。

ジャンル: 小説
出版社: 草思社
発売日: 20210405

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